シーズン(しーずん)1(いち)のテーマ(てーま)は「オーストラリア(おーすとらりあ)を日本語(にほんご)で説明(せつめい)する」です。5(いつ)つのエピソード(えぴそーど)でお届(とど)けします。
The script with Furigana is available on the Japanese page.
キーワード(Keywords)
職場(しょくば): workplace
おごる:treat someone
上下関係(じょうげかんけい):Hierarchical relationship
タメ口(ためぐち): casual talk
スクリプト(script)
イントロダクション(introduction)
こんにちは。日本語学習者(にほんごがくしゅうしゃ)向(む)けのポッドキャスト(ぽっどきゃすと)、スロー・ジャパニーズ(すろー・じゃぱにーず)です。
シリーズ1(しりーず・いち)では、5(いつ)つのエピソード(えぴそーど)を通(つう)じて、オーストラリア(おーすとらりあ)を日本語(にほんご)で説明(せつめい)することをテーマ(てーま)にお送(おく)りします。それぞれのエピソード(えぴそーど)は2(ふた)つのパート(ぱーと)に分(わ)かれています。
このポッドキャスト(ぽっどきゃすと)のスクリプト(すくりぷと)は、 SBS Japanese のウェブサイト(うぇぶさいと)で見(み)られます。文字(もじ)を目(め)で追(お)いながら、または一緒に(いっしょに)発音(はつおん)しながら、聞(き)いてみましょう。
きょうはエピソード3(えぴそーど・さん)、オーストラリア(おーすとらりあ)のエチケット(えちけっと)について、日本語(にほんご)で説明(せつめい)してみましょう。
このエピソード(えぴそーど)のキーワード(きーわーど)は4(よっ)つ、職場(しょくば、workplace)、おごる(treat someone)、上下関係(じょうげかんけい、Hierarchical relationship)、タメ口(ためぐち、casual talk)です。
第一部 対等な関係(Part 1: Equal relationship)
オーストラリア(おーすとらりあ)では、職場(しょくな)や社交的(しゃこうてき)な集まり(集まり)で、一人(ひとり)ひとりが対等(たいとう、equal)に扱(あつか)われることが多(おお)くあります。日本(にほん)では多(おお)くの場合(ばあい)、全員(ぜんいん)が対等(たいとう)な立場(たちば)というよりも、その人(ひと)の役職(やくしょく)や年齢(ねんれい)、経験(けいけん)などで、上下関係(じょうげかんけい)が生(う)まれます。
シドニー(しどにー)で働(はたら)くオーストラリア人(おーすとらりあ・じん)の友人(ゆうじん)は、職場(しょくば)でエレベーター(エレベーター)に乗(の)ったときに、会社(かいしゃ)のCEOと偶然(ぐうぜん)一緒(いっしょ)になりました。友人(ゆうじん)はCEOに対(たい)して普通(ふつう)に、「こんにちは。週末(しゅうまつ)はどうでしたか」と話(はな)しかけ、雑談(ざつだん)をしたそうです。日本(にほん)ではどうでしょうか。
日本(にほん)でも状況(じょうきょう)は変(か)わってきていますが、会社(かいしゃ)の上司(じょうし)や人生(じんせい)の先輩(せんぱい)に対(たい)して、むやみに(without any reason)タメ口(ためぐち、casual talk)で話(はな)しかけることはあまりありません。
インタビュー(Interview 1)
シドニー(しどにー)に住(す)む北田和代(きただ・かずよ)さん、 オーストラリア(オーストラリア)のエチケット(エチケット)について個人的(こじんてき)な体験(たいけん)や思(おも)いを語(かた)ってもらいました。
日本(にほん)では、年齢(ねんれい)が上(うえ)の人(ひと)に対(たい)して、遠慮(えんりょ)をすることが当(あ)たり前(まえ)になっていますよね。家族(かぞく)や職場(しょくば)での会話(かいわ)では、年上(としうえ)の人(ひと)の意見(いけん)を優先(ゆうせん)することが多(おお)くありました。学校(がっこう)や職場(しょくば)では年上(としうえ)の人(ひと)を先輩(せんぱい)と呼(よ)びますよね。そして先輩(せんぱい)の指示(しじ)や意見(いけん)に従(したが)うことが、マナー(まなー)とされてましたよね。
こちらでは、すべての人(ひと)が年齢(ねんれい)に関係(かんけい)なく意見(いけん)を言(い)うことができます。職場(しょくば)でも家族(かぞく)でも。それがすごく不思議(ふしぎ)でした、初(はじ)めは。特(とく)に、家族(かぞく)にもよるとは思(おも)うんですけれども、家族(かぞく)でパーティー(ぱーてぃー)をしていて、誰(だれ)かがお父(とう)さんやお母(かあ)さん、ホスト(ほすと)のお手伝(てつだ)いをしているときに、もっと若(わか)い人(ひと)たちが座(すわ)ったままでお手伝(てつだ)いしない、というのが、「ええっ、いいのかな」っていう、日本人(にほんじん)としては不思議(ふしぎ)な気持(きも)ちがしました。
シドニーに住(す)む北田和代(きただ・かずよ)さんでした。あなたは日本(にほん)でエチケット(えちけっと)の違(ちが)いに驚(おどろ)いたことはありますか?
第二部 職場での違い(Part 2: Differences in workplace)
オーストラリア(オーストラリア)で働(はたら)く日本人(にほんじん)は、どのような違(ちが)いに驚(おどろ)くのでしょうか。シドニー(しどにー)で働(はたら)く春日弘(かすが・ひろし)さんは、会議(かいぎ、meeting)のやり方(かた)が違(ちが)うといいます。
インタビュー(Interview 2)
よく言(い)われるのが、日本人(にほんじん)って僕(ぼく)ら、会議(かいぎ)ってなったら必(かなら)ず時間(じかん)の5分前(ごふんまえ)に参加(さんか)するじゃないですか。で、誰(だれ)もこっちの人(ひと)は5分前(ごふんまえ)とかに来(こ)ないんですけど。ただ逆(ぎゃく)に、大概(たいがい)早(はや)く終(お)わるんですよね、こっちの会議(かいぎ)って。一時間(いちじかん)って取(と)ってても、だいたいまあ40(よんじゅう)、45分(よんじゅうごふん)くらいには何(なに)か終(お)わりが見(み)えてきて、ていう感(かん)じがあるんですけど。
日本(にほん)の場合(ばあい)は逆(ぎゃく)に、終(お)わりが見(み)えないっていうか、大体(だいたい)の場合(ばあい)が時間オーバー(じかん・おーばー)するので。こっちのオーストラリア人(おーすとらりあじん)と日本人(にほんじん)との会議(かいぎ)に入(はい)っていると、大概(たいがい)終(お)わったら、「何(なん)で日本人(にほんじん)の会議(かいぎ)はあんな長(なが)いんだ」っていうふうに、僕(ぼく)が怒(おこ)られるという。
だから日本人(にほんじん)の場合(ばあい)は、会議(かいぎ)に遅(おく)れるときに、「前(まえ)の会議(かいぎ)が長引(ながび)いてます」っていう理由(りゆう)が結構(けっこう)多(おお)いんですよね。カツカツ(かつかつ、tight)に詰(つ)めているから。それはオッケー(おっけー)なんだけど、前(まえ)に会議(かいぎ)がなくて遅(おく)れると、日本人(にほんじん)ってすごい怒(おこ)られるじゃないですか。
でもオーストラリア人(おーすとらりあじん)からすると、前(まえ)を早(はや)く終(お)わらせてこれに入(はい)ってくれっていうやっぱ気持(きも)ちになるから。予定(よてい)している時間(じかん)を超(こ)えるっていうことはできるだけ防(ふせ)いでくれっていうのは、やっぱり言(い)われますよね。
みなさんは日本(にほん)で働(はたら)いたことがありますか?日本語(にほんご)でその経験(けいけん)を話(はな)してみてください。
それでは4(よっ)つのキーワード(きーわーど)の中(なか)から1(ひと)つを取(と)り上(あ)げます。今回(こんかい)は、おごる(treat someone)です。
オーストラリア(おーすとらりあ)にある「パブ文化(ぱぶ・ぶんか)」。オーストラリア(おーすとらりあ)のパブ(ぱぶ)での、シャウト(しゃうと、shout)と呼(よ)ばれるおごり合(あ)いを知(し)らず、とまどう日本人(にほんじん)もいます。シャウト(しゃうと)の仕組(しく)みを知(し)らない人(ひと)は、自分(じぶん)はおごってもらったのだ、ラッキー(らっきー)だと思(おも)ってしまうかもしれません。
飲酒(いんしゅ、drinking alcohol)はオーストラリア(おーすとらりあ)では18歳(じゅうはっさい)から、日本(にほん)では20歳(にじゅっさい、はたち)からできます。もしあなたが飲酒(いんしゅ)できる年齢(ねんれい)であるなら、飲(の)みすぎには注意(ちゅうい)しましょう。
インタビュー(Interview 3)
シドニー(しどにー)に住(す)む北田和代(きただ・かずよ)さんは、このシャウト(しゃうと)のシステム(しすてむ)で断(ことわ)ることができませんでした。
主人(しゅじん)がいなくて、パブ(ぱぶ)に行(い)って、そしたらお友達(ともだち)がたくさんいて、みんな順番(じゅんばん)に他(ほか)の人(ひと)のビール(びーる)を買(か)うんですよ。「俺(おれ)次(つぎ)行(い)ってくる、俺次行ってくる」って。そのたびに私(わたし)の前(まえ)にもビール(びーる)が溜(た)まっていくんですけど。
これ、買(か)ってもらったのだから私(わたし)も買(か)わなきゃいけないって思(おも)って、買(か)うじゃないですか、また席(せき)につくと、次(つぎ)の人(ひと)が買(か)うので、「あ、また、また次(つぎ)の番(ばん)になったら私(わたし)が買(か)わなきゃいけない」って思(おも)って、帰(かえ)れなくなって、主人(しゅじん)を呼(よ)んだことがあります。
エピソード3(えぴそーど・さん)はここまでです。エピソード4(えぴそーど・よん)でまたご一緒(いっしょ)しましょう。このポッドキャスト(ぽっどきゃすと)のスクリプト(すくりぷと)は、 SBS Japanese のウェブサイト(うぇびさいと)sbs.com.au/japanese から見(み)られます。
SBS日本語ラジオ(にほんご・らじお)のスロー・ジャパニーズ(すろー・じゃぱにーず)、平林純子(ひらばやし・じゅんこ)がお届(とど)けしました。それでは、また!