連邦政府のスコット・モリソン首相は日本の安倍晋三首相と9日、ビデオリンクによるバーチャル会談を行い、宇宙開発や軍事協力、また5Gネットワークに特に焦点を当てた重要インフラなどで両国の関係を深めることで意見が一致しました。
両首相は共同声明で、香港で施行された国家安全維持法については、香港に高度の自治を認める「一国二制度」に反するとして、重大な懸念を示しました。
また、コロナウイルスのパンデミックを乗り越えるには医療・経済面で世界的な連帯が必要だとし、自由で開かれたインド太平洋地区の重要性がさらに強まっているとしました。
中国を念頭に、東シナ海や南シナ海において一方的に現状を変えようとする試みや、地域の緊張を高めるような行為に対して強く反対することで一致しました。
両首相は、世界保健機関(WHO)の意思決定組織である世界保健総会(WHA)への台湾のオブザーバー参加を支持し、またWHOのコロナウイルス対応に関する独立調査についても、可能な限り早期に実施することを支持しました。
宇宙開発については、オーストラリア宇宙庁と日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の関係強化を歓迎しました。協力をさらに深めることで協力覚書(MOC)が署名されています。
北朝鮮については、完全非核化に向けた交渉の再開に加えて、人権の侵害をやめ、日本の北朝鮮による拉致問題を早急に解決するよう求めました。
両首脳は、可能な限り早期に東京で日豪首脳会談を行い、日豪関係をさらに深めたいとしています。