メンタルヘルス問題の初期症状とは?

メンタルヘルスの問題を抱える人は、身体的な病気を発生する可能性が高くなります。メンタルヘルスをないがしろにすると、問題が悪化し、他の障害を引き起こす可能性がある一方で、適切なサポートを受ければ、セルフコントロールを取り戻し、新たな気持で復帰することができます。

Mental health issues

Source: Pexels/Pixabay

オーストラリアでは毎年5人に1人が、メンタルヘルスの問題を経験しており、オーストラリア人の45%が一生の間になんらかの精神疾患を経験すると言われています。


ハイライト:

  • 初期症状は見落としやすい
  • 適切なサポートを受ければ回復できる
  • 大切な人に自分の気持ちを打ちけることが最初の一歩

うつ病と不安症は、オーストラリアのみならず、世界中の人々が罹患する2大精神疾患です。

うつ病の症状

  • 趣味を含め、これまで楽しんでいたことに喜びを感じなくなる
  • 人と付き合うことが楽しみでなくなる
  • 睡眠パターンや集中力の変化に気づく
  • イライラすることが多くなる
  • 動揺することが多くなる
  • 守りに入ることが多くなる
  • 他人の発言に敏感になる
  • 涙もろくなる
マッコーリー大学の心理学教授であるマリア・カンガス氏によると、症状は人によって異なる場合があります。

「症状はさまざまで、すべての症状が揃わないといけない、というわけではありません」
カンガス氏によると、人々には「物事がうまくいかないのではないか」という全般的な不安と、「自分が否定的に見られたり批判されたりするのではないか」という社会的不安があると言います
それは誇張された恐怖であり、普通の人が想像する以上にその恐怖心は高まっています
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Source: Pexels/Quintin Gellar

不安症の一般的な兆候

  • 緊張感、落ち着きのなさ、張りつめた感じ
  • 危険が迫っているような感覚、パニックや希望のなさを感じる
  • 心拍数の増加
  • 呼吸が速い(過呼吸)
  • 汗をかいたり、体が震える
  • 弱さや疲労を感じる
  • 集中力の低下、現在の心配事以外のことを考えられない
  • 眠れない
ビヨンド・ブルーの臨床アドバイザー、グラント・ブラシュキ博士によると、ストレスや恐怖を抱えるすべての人がメンタルヘルスの問題を抱えているわけでない一方で、これらの症状が日常生活に影響を及ぼし始めたら、「すぐに助けを求めるべき」だと言います。

「例えば、仕事に行けなくなったり、家事ができなくなったりすることです。これらは警告のサインです」
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Source: Getty Images/EschCollection
カンガス博士によると、うつ病や不安症を抱える人はイライラしやすくなり、また中には怒りや感情をコントロールできない衝動制御障害によって、さまざまな面で問題を引き起こすこともあります。 

「(怒りが)蓄積し、ある日突然爆発しても、パートナーや家族、親戚には、あまりにも突然のようなことに見え、その人が長い間問題を対処できていなかったという認識につながらないのです」
法的な問題に発展する可能性もありますし、攻撃的になれば仕事を失う危険性もあります
カンガス博士によると、衝動制御障害は、ギャンブルやアルコールなどの依存性疾患にも現れることがあると言います。

症状を早期に把握する

メルボルン大学のグローバル・アンド・カルチャル・メンタル・ユニットを率いるハリー・ミナス氏によると、このような異変に気づくことができるのはそばにいる人であり、それを無視しないことが重要だと語ります。
red wine
Drinking excessively can make someone's depression worst. Source: Photo by Chitokan from Pexels
「注意を払うだけでなく、その人と実際に接して、何が起きているのかを話してもらうべきです」と彼は言います。
厳しい評価や嘲笑、否定を受けず、安心して自分の状況について話せる環境をつくることも非常に重要です

認知度の低さとスティグマ

ミナス教授は、長年にわたり連邦政府の難民・庇護申請者問題に関するアドバイザーも務めていました。

多文化コミュニティに属する人々の多くは、精神疾患についての認識不足や、精神疾患に伴うスティグマのために、適切な助けを求めないことがあると言います。

「精神疾患を患っていることが誰の目にも明らかであったとしても、その人たちは家に引きこもってしまうのです」
Close up of Caucasian couple holding hands in coffee shop
باز کردن در گفت‌وگو با کسانی که با مشکلات روانی دست‌وپنجه نرم می‌کنند، می‌تواند آغاز خوبی برای پرداختن به مشکل باشد. Source: (Getty Images/PeopleImages)
「家族のなかには、恥ずかしいからといって地域社会との接触を減らしたり、実際に専門家の助けを求めることに抵抗を感じるかもしれません」

GPに相談しにくい場合は、ビヨンド・ブルーなどの複数のヘルプラインが利用できます。

K10 クイズ

ビヨンド・ブルーのブラシュキ博士によると、自分のメンタルヘルスに助けが必要かどうかを、同社ウェブサイトのオンライン・クイズを通して、評価することができると言います。

クイズは、10の質問を投げかけ、その症状をすぐにフィードバックするものです。

「多くの場合、結果は軽度、または平均的な範囲であり、何もする必要がないかもしれません。しかし、特にCOVIDが流行している現在は、常にメンタルヘルスに気を配ることを勧めています」

「定期的に運動をして、生活をルーティン化し、十分な睡眠をとり、そしてアルコールの飲みすぎに注意してください」
Exercises that people with chronic diseases are able to do during a lockdown
Exercise releases chemicals like endorphins and serotonin that improve your mood. Source: (Getty Images/Boy_Anupong)
しかし、「中程度」の結果が出た場合は、ビヨンド・ブルーのヘルプラインに連絡し、「重度」の結果が出た場合は、GPに診てもらうべきだとブラシュキ博士は言います。

「多くの国では、GPは血圧や身体的な問題を解決するためだけに存在すると考えられていますが、オーストラリアでは、GPはメンタルヘルスの分野でも重要な役割を果たしています」

「GPメンタルヘルス計画と呼ばれるものに参加することができます。つまり、メディケアの助成金を受けて、専門の心理学者に会うことができるのです」
2021年9月9日(木)は です。

メンタルヘルスに関するサポートをお求めの方は、Lifeline(13 11 14)またはBeyond Blue(1300 224 636)までご連絡ください。
詳しい情報はでご覧いただけます。

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Published 8 September 2021 2:09pm
Updated 9 September 2021 2:46pm
By Chiara Pazzano
Presented by Yumi Oba


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