全米オープンに続いてグランドスラム2大会連続優勝という偉業を成し遂げた大坂選手。昨年の全豪では世界ランク72位、第4回戦で敗退していました。今週改訂された世界ランキングではアジア勢では初めてとなっています。

Naomi Osaka, the Winner of Womens Singles, the Australian Open 2019 Source: Ben Solomon/Tennis Australia
メルボルンパークから歩いて10分ほどの距離にあるフェデレーションスクエアでは、毎年全豪の期間中はパブリックビューイングが行われています。女子シングルスの決勝戦が行われた26日の夕方には、人で埋め尽くされるほどたくさんの人々が訪れました。
大坂選手の勝利瞬間、会場は歓喜に包まれました。感激のあまり涙する大坂ファンも。
大坂選手は優勝記者会見で、今どういう気持ちか記者に聞かれ、「私は今とても疲れている。あなた方もよく起きていられますね」と笑いを誘ったうえで、「優勝したことについて実感がわかない、とても驚いている」と話しています。

Federation Square, Melbourne, 26 January 2019 Source: SBS Japanese

Crowd Watching Australian Open Womens Final at Federation Square, 26 January 2019 Source: SBS Japanese

Fans of Naomi Osaka Source: SBS Japanese
そして、全米オープンで優勝した時と今回とどのように違うのか記者に質問されました。昨年の全米オープン決勝戦で大坂選手は、セリーナ・ウィリアムズ選手と対戦しました。観客に大人気だったウィリアムズ選手が、警告をめぐって主審に何度も抗議するというハプニングが。最後大坂選手の勝利が決まったとき会場ではブーイングまで起きていました。大坂選手は、全豪の決勝戦について、観客は半々くらいだと感じたと述べています。
更に第2セット、チャンピオンシップポイントが3だったにもかかわらず、落としてしまったことについては、「後々後悔しないように冷静になるよう自分に言い聞かせた。グランドスラム決勝戦まで勝ち進む選手は世界で最も強い選手の一人。相手より優れているなどと思いあがっていてはいけないと思った。」と話しています。
大坂選手とは、今回初顔合わせとなったクビトバ選手。実は約2年前、自宅に侵入した男に刃物で襲われ、手首に大けがを負い、数回にわたる大手術を受けていました。当時を振り返り、クビトバ選手は「あのときもう2度とラケットを握ることはないと思った」と涙を浮かべて話しています。

Petra Kvitova of Czech Republic, 26 January 2019 Source: Ben Solomon/Tennis Australia
大坂選手の優勝について、錦織圭選手もツイッターで、ガッツポーズや日本の国旗などの絵文字を使って祝福しています。
大坂選手の次の目標は、第5のグランドスラムとも呼ばれるインディアナウェルズ・マスターズとマイアミ・オープン両方で優勝することだと語っています。
なお、男子シングルスは、セルビアのノバク・ジョコビッチ選手が全豪では7度目となる優勝を成し遂げています。