ビビッドな色使いに、独創的な構図、ときには可愛い動物を被写体に、見るものをハッピーにする力―― それが22歳の若手アーティスト、GAKUさんが手がける作品です。
重度の自閉症で、言葉でのコミュニケーションが困難であるGAKUさんにとって「絵」は表現のひとつ。
しかし彼が絵を通して作り上げる世界感は人々に啓発を与え、自閉症に対する新たな理解も生み出しています。
GAKU could not sit still for five minutes, until he picked up the paintbrush when he was 16 years old. Credit: Norimasa Sato
「ショックというよりは自閉症とはいったい何なんだ」というところから始まったと、父親の佐藤典雅さんは振り返ります。
そしてGAKUさんが4歳のとき、最新の療育を求め、アメリカのロサンゼルスへ移住することを決意。
「セラピーを受けたら治るという大きな勘違いから始まった」と話す佐藤さん。
GAKUさんがアメリカで療育を受けながら過ごすなか、人の行動や性格は変えられない、個性を大事にすべき、「がっちゃんはがっちゃん」という大きな学びにたどり着いたと言います。
GAKU's vivid use of colours are influenced by the time he spent in Los Angeles, says father Norimasa. Credit: Norimasa Sato
しかしアメリカで経験したような福祉施設を見つけることができず、佐藤さんは株式会社アイムを立ち上げました。
個性を持った子供たちが「I am」と胸を張って言えるような教育をしたいと、あえて療育はせず、個性を支える環境を提供しています。
「健常者がうらやましいと思えるような」、明るい空間を作りたかったと話します。
「通う場所のステータスが上がれば、通う人のステータスも上がる」
GAKUさんが筆を握ったのは16歳の頃。
それまでは5分も机に座ることができなかったGAKUさんは、驚く集中力で絵を描くようになり、現在では世界的ブランドとコラボをするなど、世界から注目が集まっています。
父親の典雅さんは、GAKUさんを通じてより多くの人が自閉症について知り、理解を深めてくれることを願っています。
佐藤典雅さんのフルインタビューは音声インタビューからどうぞ。
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自閉症アーティストGAKUの父が語る「親が決めつけない大切さ」
SBS Japanese
10/04/202414:07
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